企業型確定拠出年金
企業型確定拠出年金とは?
企業型確定拠出年金は、会社が従業員の老後の資金形成のために用意する制度です。
拠出
企業型確定拠出年金の掛金は会社が拠出します。ここが個人型確定拠出年金と最も異なる点です。
企業型確定拠出年金に自分で上乗せ!「マッチング拠出」について
企業型確定拠出年金では、会社が拠出する掛金に加えて、加入者本人が掛金を上乗せして拠出することができます。このしくみを「マッチング拠出」といいます。加入者が拠出する掛金は全額が所得控除の対象になるため、税制優遇を受けながら老後資金の準備ができます。
- 会社が拠出する掛金は(「月額5.5万円」-「各月の企業型DCの事業主掛金額+DB等の他制度掛金相当額」)となります。
(2024年12月施行の制度改正。施行時点で企業型DCを実施している企業は経過措置あり) - 加入者本人が拠出する金額は、会社が拠出する掛金額を超えないものとされています。
<企業型確定拠出年金に加入している方のiDeCoの加入について>
- 2022年10月より企業型確定拠出年金加入者がiDeCoへ加入するための条件が緩和されました。(今までは企業がiDeCoに加入できる旨を規約に定める必要がありましたが、2022年10月より規約での定めが不要になり、多くの方がiDeCoに加入できるようになりました)
- 企業型確定拠出年金とiDeCoを併用する場合、企業の掛金が月単位の拠出となっている、マッチング拠出を利用していない、企業の掛金により加入者の掛金上限が異なる(企業が満額拠出している場合は加入できない)等の条件はありますので、ご不明な方はお勤めの企業にご確認ください。
運用
運用商品は加入者自身が自分の運用方針に沿って選択し配分を決めます。指定した配分にしたがって毎月運用商品が購入されます。運用商品は運営管理機関が選定・提示するもののなかから自由に組み合わせて運用できます。
「自分にあった配分を知りたい」という方は、「DCつみたてシミュレーション」へ。かんたんな質問に答えるだけで、あなたの「リスク許容度」を診断し、あなたにあった商品の組み合わせをご提案します。
商品の特性を知りたい方は「商品の選び方」へ。投資商品の特性について知ることができます。
移換
例えば、結婚して会社員から専業主婦になったり、転職して自営業に変わったりしても、企業型確定拠出年金で積み立ててきた年金資産は、そのまま引き継いで活用できます。(これを移換といいます。)詳しくはこちら
脱退
確定拠出年金は公的年金を補完する制度であり、原則、60歳まで途中の引出し、脱退はできません。ただし、脱退要件を全て満たす場合に限り、「脱退」をし、一時金として受け取ることができます。脱退条件の詳細はこちら
受取
60歳から75歳の間のお好きな時に受け取りを開始することができます。受取方法は年金(分割受取)または一時金(一括受取)から選べます。受取についてもっと詳しく知りたい方はこちら
運用イメージ
- 制度運営の主体は企業になります。
- 運営管理機関の業務は大きく分けて「記録関連業務」と「運用関連業務」の2つに分かれます。
- 「運用関連業務」は運用商品の選定や情報提供、加入者に対する教育等を行っています。
- 「記録関連業務」は、加入者ごとの記録管理や運用指図のとりまとめ等を行っています。
- 記録関連業務を行う運営管理機関を「レコードキーパー」と呼んでいます。
【企業担当者様向け】企業型確定拠出年金の導入メリット
企業型確定拠出年金を導入する事は、企業にも従業員にもメリットがあります。
●企業のメリット
- 掛金は全額損金に算入できます。
- 積立不足が生じないため、将来の掛金負担が安定的になります。
- 福利厚生を充実や他社の年金資産の受入が可能になり、有力な人材の確保につながります。
●従業員のメリット
- 年金資産が加入者毎に管理されるので、加入者が常に残高を把握できます。
- 受給権が確立されており、勤続3年以上であれば、どのような理由でも減額されません。